
三角屋根の家
三角屋根の家
住まい手:ご夫婦•お母様
竣 工:2022年5月
設 計:k2-foundation / 河原崎和也
施 工:株式会社 増木工務店
住まい手さんとの出逢い
住まい手のO様とはじめてお会いしたのは2021年の夏に開催しました「草木のいえ完成見学会」でした。
O様ご夫婦は見学後、お二人の思い描く暮らしについてお話してくださりました。自分達の暮らしだけでなく、地域とつながりを持ちながら交流の場を造りたいという想いで、約2年前から建築家と計画を進めているという事でした。
計画地は湧き水が流れる林の中を散策したり、草や鳥の声を楽しむことができる沢の入り口。建築家「atelier-dwell•河原崎先生」に見せていただいた計画図面は、2等辺三角形のとんがり屋根や、ポコポコとランダムに飛び出た小さな出窓が特徴のシンプルな住まいでした。
ぜひ私たちの手でカタチにしたいと心が躍ったのを覚えています。
建築家との建物づくり
建物の構造は、耐震性能が向上するという理由で鉄骨の梁を用いたテクノストラクチャー工法をご提案し、採用していただきました。梁や屋根垂木を現しにして、屋根裏の広さはそのままに間仕切り壁を建てて空間をつくります。
室内の壁、天井、床は桧のインテリア合板で仕上げ、木のぬくもりと観葉植物が映える空間になりました。そして、道ゆく人たちの目を引く外観デザイン。外壁の色は何度も悩んだ末、ご主人がつくるスパイスカレーと同じ鮮やかな黄土色に。大通りの離れた所からも存在感がある佇まいとなりました。
引渡しのその後
お引渡しから半年。O様の住まいを訪ねると、お父さまが以前から大切にされていた常緑のシンボルツリーに加え、新しく植えた花や植木がかわいらしく通り行く人も思わす立ち止まりたくなるような華やかさでした。窓辺には旅で出会ったお気に入りのオブジェが並び、外からも楽しめます。
ご近所さん達が思わず立ち止り、そこで始まる笑顔の連鎖が地域のコミュニティーを育み、街の価値へと広がっているようでした。ご夫婦の人柄がカタチとなり、個性的だけれど、街に溶け込む他にはない住まい。
これからもたくさんの植物やアートが溢れる住まいに、街になっていってほしいと思います。
建築データ
● 敷地面積:154.91m2 (46.86坪)
● 建築面積:75.44m2 (22.82坪)
● 延床面積:127.97m2 (38.69坪) ※ガレージ除く
● 構 造:木造テクノストラクチャー工法
◆耐震性能:耐震最高等級3相当
写真:Photographer 設楽 政浩
記事:増木工務店•staff 髙木