野菜収穫体験

実りある暮らしをテーマとした「新農住コミュニティ野火止台」の街。
街の中心にある共用畑では、作物を実らせていくための計画を練っている最中です。季節の移ろいを農を通じて楽しむ、そんな暮らしを支えてくださる方々のひとりに農業アドバイザーさんがいます。

とある日、住民の方々に一足お先に実りある暮らしの楽しさを味わっていただけたらと、農業アドバイザーさんが野菜収穫体験の機会を設けてくださりました。軍手を身につけ、いざ畑へ出発。収穫方法、鮮度を保つ方法、肥料のことなど、野菜にまつわる様々な説明を受けながら皆さんで収穫してゆきます。

この畑で育つ野菜は学校給食に用いられていることもあり、一般に売られているものよりもサイズが大きめです。中にはビール瓶のようなサイズのニンジンもありました。一つひとつ収穫するたびに「わぁ」という声が聞こえてきます。

道路に浮いているタイヤの油分が畑に流れてくると、このように育ってしまうことも。同一の土地に植わっていても、うまく育つ野菜があれば、そうでない野菜もあることに驚きました。自然相手のことは思った通りにいかないことが多いことを再確認。種から大事に育ててきた野菜も、周辺の環境でいとも簡単に生育が左右されてしまいます。ですが、手がかかった分、美味しい野菜ができたときの喜びも大きいものであることは、農業アドバイザーさんの表情から伺い知ることができました。

野菜はスーパーに行けば簡単に手に入るものだと思ってしまいがちですが、野菜作りの難しさや奥深さを知り、実際に体験してみると、普段口にしている食材のありがたみも増すのではないでしょうか。自分で育てて収穫したものならば特別美味しく感じること間違いなしです。

それにしても、汚れることを気にせず、自由に土に触れると心がスッキリしますね。都心に近い場所に豊かな大地が残ること、今回のように実りある暮らしが体験できることの素晴らしさ。そして土と緑を残していくことの意義を改めて感じました。野菜だけでなく、新たな知見を得たという意味でも収穫の多いひと時となりました。

野火止台の共用畑にはどんな作物が実るのでしょうか。最初からすべてが上手くいくと思わずに、試行錯誤を繰り返しながら、コツコツと耕していく喜びを住民の皆様と分かちあえたら嬉しい限りです。

 

記:つかだ

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